【INNAT × WILD THINGS】 2026AW。日本の「BORO」文化とミリタリーウェアが交差する一着。
RETIKLEです。
今回は、10月17日(土)より発売となる、INNAT(インアット)とWILD THINGS(ワイルドシングス)のコラボレーションアイテムをご紹介します。
ミリタリーウェアやアウトドアウェアには、長い年月をかけて磨かれてきた機能美があります。
寒さを凌ぐための構造、動きやすさを考えたパターン、必要なものを収納するためのポケット。
そこには装飾とは異なる、使うために生まれた美しさがあると思います。
今回のコラボレーションは、そうした機能的な衣服をINNATの感性で再構築したもの。
着想源のひとつとなったのは、日本の「BORO(ぼろ)」に見られる、布を継ぎ接ぎしながら使い続ける文化です。
使い込まれた布の表情を、新しい衣服の中にどう表現するのか。
ミリタリーアウターとしての機能性と、古布のような味わい深さ。
その両方が詰め込まれた一着をご紹介します。
【ブランド・コラボレーション紹介】
― INNAT × WILD THINGS ―
東京発のユニセックスブランド、INNAT。
ミリタリーやワークウェアを背景に持ちながら、衣服を日常の中で心地よく楽しむための、独自のバランスを大切にしているブランドです。
一方のWILD THINGSは、アメリカ発のアウトドアブランド。
アウトドアフィールドで求められる実用性と、ミリタリーウェアにも通じる機能的な設計を背景に持っています。
そんな両ブランドによるコラボレーションは、今回が第2弾。
2026AWでは、WILD THINGSのヴィンテージ「TACTICAL」シリーズから着想を得たフィールドコートが発表されました。
ミリタリーやアウトドアウェアが本来備える機能性を残しながら、素材と加工によって新しい表情を与えています。
機能的な衣服をそのまま復刻するのではなく、今の生活の中で着たくなる服として作り直す。
その考え方が、とても興味深いコレクションです。
【2026AW COLLECTION】
― 日本の「BORO」文化を現代の衣服へ ―
今回のコラボレーションで個人的に最も惹かれたのが、この生地の表情です。
日本には、傷んだ布を繕い別の布を継ぎ足しながら、ひとつの衣服や道具を長く使い続けてきた歴史があります。
その積み重ねによって生まれる、色の違いや生地の重なり、縫い目の跡。
「BORO(ぼろ)」という言葉からは、そうした時間の蓄積が感じられます。
今回のINNAT × WILD THINGSは、その継ぎ接ぎの文化を着想源のひとつとし、現代の素材加工によって表現しています。
表地に使用されているのは、コットンナイロンのリップストップとタフタ。
異なる素材をパッチワークで組み合わせ、顔料プリントを施したうえで、縫製後に製品全体へボールバイオ加工を行っています。
この工程によって、生地ごとに異なる風合いや、縫い合わせた部分に生まれる自然なあたり感を引き出しています。
単に古着のような色合いに仕上げるのではなく、素材の違いや接ぎ目そのものを、服の表情として生かしているわけです。
新しい服なのに、ずっと以前からそこにあったような佇まい。
けれど、古いものをそのまま再現したわけでもない。
この相反する感覚が、今回のコラボレーションの大きな魅力だと思います。
特に今回RETIKLEで展開するBlackは、色数を抑えた中で、生地の切り替えや加工による濃淡が際立つカラーです。
黒いアウターでありながら、単調には見えない。
近づいて見るほど、細部の表情を楽しめる仕上がりです。
【ITEM DETAILS】
PADDED TACTICAL FIELD COAT
INNAT × WILD THINGS
PADDED TACTICAL FIELD COAT
Color : Black
Size : S / M
Price : ¥121,000-
Material : Cotton 70% / Nylon 30%
Lining : Nylon 100%
Padding : Polyester 100%(PRIMALOFT®)
INNAT10-WT01
デザインのベースとなっているのは、WILD THINGSのヴィンテージ「TACTICAL」シリーズに属する「TACTICAL - TRANSPORT PARKA - FIRE RETARDANT」。
そこに、LEVEL7 ECWCS PRIMALOFT JACKETの構造やディテールを取り入れています。
軍用の防寒衣料として発展してきた、機能性を重視した衣服の設計。
それをINNATが独自のバランスで再構築することで、ミリタリーアウター特有の迫力を持ちながらも、日常の服として楽しめる仕上がりとなっています。
まず目を惹くのは、たっぷりとした身幅と、立体的なフード。
十分なボリュームがありますが、単に大きいだけではない、構造によって形づくられたシルエットが印象的です。
機能面で注目していただきたいのが、脇から袖下にかけて設けられたファスナー式のベンチレーションです。
ファスナーを開閉することで、衣服内の熱を逃がし、温度調整を行うことができます。
屋外ではしっかりと防寒したいけれど、建物の中に入ると少し暑くなる。
冬場には、そうした場面も少なくありません。
こうした日常の温度変化に対応できるのは、機能的なアウターならではの魅力です。
デザインとしての迫力だけでなく、実際に着る人の動きや環境まで考えられていることが分かります。
後ろウエストにはコードが通されており、前側のコードストッパーによってシルエットの調整が可能です。
M-65フィッシュテールコートを思わせる、ミリタリーウェア由来のディテールです。
個人的には、この仕様も面白いところです。
ウエストを絞らずに着れば、生地のボリュームをそのまま生かしたシルエットに。
少し絞れば、身頃の形が変わり、また異なる印象を楽しめます。
ひとつの服の中で、着方によって表情を変えられる。
機能性を持たせるためのディテールが、そのまま着こなしの楽しさにもつながっています。
今回のコートには、INNATらしい遊び心のあるディテールも随所に取り入れられています。
胸元には、勲章をモチーフとした手書きメッセージ刺繍のワッペン。
ベルクロによる着脱式になっており、好みに応じて付け外しが可能です。
ミリタリーウェアに見られる記章という要素を取り入れながら、手書きのメッセージによって、どこか親しみのある表情を生み出しています。
袖にはコンセプト刺繍を配置。
そしてWILD THINGS × INNATのロゴ刺繍パッチが施されています。
機能性を追求したミリタリーアウターの中に、こうした個人的なメッセージや手仕事を思わせる要素が加わる。
無骨なだけでは終わらない、INNATらしい柔らかさを感じる部分です。
すべてを主張するのではなく、よく見ると気づくディテールがいくつもある。
このコートは、そうした発見も楽しんでいただきたい一着です。
今回RETIKLEでセレクトしたのは、Black。
素材加工による複雑な表情と、ミリタリーウェアらしい立体的なシルエット。
それだけでも十分に存在感があるため、個人的には、ほかのアイテムをシンプルにまとめたくなります。
例えば、黒やチャコールのパンツに、チェックシャツ。
色数を抑えた組み合わせでも、コートの素材感とボリュームによって、単調にはならないはずです。
一方で、綺麗なスラックスやシャツに合わせるのも面白いと思います。
ミリタリーアウターだからといって、必ずしもワークウェアやカジュアルなアイテムだけでまとめる必要はありません。
ボリュームのあるコートと、すっきりしたインナー。
加工感のある生地と、端正なトラウザーズ。
そうした異なる要素を組み合わせることで、このコートの魅力がより際立つ気がします。
そしてウエストのコードを使ったり、胸元のワッペンを取り外したりと、着方に合わせて少しずつ表情を変えてみる。
一通りの着方だけで終わらせず、長く付き合いながら、自分なりの着方を見つけていただきたいと思います。
新品の服には、新品ならではの美しさがあります。
一方で、長く使われた衣服にはその時間を経て初めて生まれる表情があります。
今回のINNAT × WILD THINGSは、そのふたつの価値を改めて考えさせてくれる一着です。
日本の「BORO」文化を着想源とした、継ぎ接ぎや加工による素材表現。
そして、ミリタリーウェアが培ってきた実用的な構造。
どちらか一方だけでも成立する要素を、ひとつの衣服の中に共存させているところに惹かれます。
服としての面白さがあり、機能性も備わっている。
けれど、だからといって難しく考える必要はありません。
まずは袖を通してみて、この生地の表情や、ボリュームのあるシルエットを楽しんでいただけたらと思います。
写真だけでは伝わりきらない、細かな加工や縫い目の表情も、ぜひ実物でご覧いただきたいところです。
2026年10月17日(土)12:00より発売開始。
店頭・オンラインストアにて、ぜひご覧ください。
Retikle オカモト